Thriller
Michael Jackson · 1982 · Epic
収録トラック
「Billie Jean」のドラムを叩いたNdugu ChanclerNdugu Chanclerンドゥグ・チャンクラーは、大学在学中にMiles DavisやFreddie Hubbardと共演していたジャズ・ドラマーだった。「Ndugu」(スワヒリ語で「兄弟」)という名はHerbie Hancock
Herbie Hancockハービー・ハンコックのMwandishiバンド時代に授かったもの。Weather Reportでも活動した彼が、ポップ史上最も有名なドラム・グルーヴを生んだ。Michael Jackson
Michael Jacksonマイケル・ジャクソンの『Thriller』では「P.Y.T.」「Baby Be Mine」でもドラムを担当。
Quincy JonesQuincy Jonesクインシー・ジョーンズがMichael Jackson
Michael Jacksonマイケル・ジャクソンのプロデュースに名乗りを上げたとき、Epic Recordsは「Quincyはジャズすぎる」と拒否した。しかしJonesの狙いはまさにそこにあった。2018年のインタビューで「『Baby Be Mine』は純粋なコルトレーンだ。ポップの歌詞とビートがあるだけで、本質はコルトレーンだ」と語り、「若い世代にビバップを聴かせること、それが俺の使命だ」と続けた。パリでNadia Boulangerに師事し、Dizzy Gillespieのビッグバンドでトランペットを吹き、Sinatra-Basieを編曲した男が、史上最も売れたアルバムにビバップを忍ばせた。
「Thriller」「Rock with You」「Off the Wall」を書いたRod TempertonRod Tempertonロッド・テンパートンは、イングランド東海岸の港町クリーソープスで魚の切り身職人をしていた元ファンクバンドHeatwaveのキーボーディスト。Quincy JonesQuincy Jonesクインシー・ジョーンズから電話がかかってきたとき、いたずらだと思って電話を切った。「Thriller」の原題は「Starlight」だったが、Jonesにアルバムタイトル向きではないと言われ、ホテルで200〜300のタイトル候補を書き出した末に「Thriller」に辿り着いた。Vincent Priceのナレーション原稿はスタジオへ向かうタクシーの中で書き上げた。
ブラジル出身のパーカッショニストPaulinho Da CostaPaulinho Da Costaパウリーニョ・ダ・コスタは、Dizzy Gillespie、Joe Pass、Milt Jacksonらジャズ・レジェンドと共演してきた。Quincy Jones
Quincy Jonesクインシー・ジョーンズの信頼を得て、Michael Jackson
Michael Jacksonマイケル・ジャクソンの『Off the Wall』『Thriller』『Bad』全3作に参加。「Wanna Be Startin' Somethin'」のイントロを彩る特徴的なクイーカ(ブラジルの摩擦太鼓)は、Da Costaが自ら提案したアイデアだった。DownBeat誌は彼を「現代で最も才能あるパーカッショニストの一人」と評している。
Michael JacksonMichael Jacksonマイケル・ジャクソンの3枚のアルバムを貫くブラスの音色を作ったのは、ハワイ出身のジャズ・フュージョン・バンドSeawindのメンバーたちだった。トランペッターのJerry HeyJerry Heyジェリー・ヘイはQuincy Jones
Quincy Jonesクインシー・ジョーンズにLAのジャズクラブ「The Baked Potato」で見出され、Jonesの「ファースト・コール」ホーン・アレンジャーとなった。Hey、Larry Williams(サックス)、Kim Hutchcroft(サックス)、Bill Reichenbach(トロンボーン)、Gary Grant(トランペット)の5人は、『Off the Wall』『Thriller』『Bad』すべてでホーン・セクションを担当し、MJのサウンドを定義した。
Quincy JonesQuincy Jonesクインシー・ジョーンズのジャズ・アルバム『The Dude』(1981)とMichael Jackson
Michael Jacksonマイケル・ジャクソンの『Thriller』(1982)は、わずか1年違いでほぼ同じリズムセクションが演奏している——Greg Phillinganes
Greg Phillinganesグレッグ・フィリンゲインズ(キーボード)、JR Robinson(ドラム)、Louis JohnsonLouis Johnsonルイス・ジョンソン(ベース)、Paulinho Da Costa
Paulinho Da Costaパウリーニョ・ダ・コスタ(パーカッション)、Steve Lukather
Steve Lukatherスティーヴ・ルカサー(ギター)、Rod TempertonRod Tempertonロッド・テンパートン(作曲)。『The Dude』はいわば『Thriller』のジャズ側リハーサルだった。
「Beat It」のリズムギターの土台を弾いたのは、George BensonGeorge Bensonジョージ・ベンソンやAl Jarreau、Marcus Miller
Marcus Millerマーカス・ミラーのジャズアルバムを支えるフュージョンギタリストPaul Jackson Jr.Paul Jackson Jr.Paul Jackson Jr.だった。Eddie Van Halenのソロばかりが語られるが、Jackson Jr.のGibson ES-335によるカッティングがこの曲のグルーヴを支えている。『Thriller』では「The Lady in My Life」でもギターを弾いている。